食へのこだわり



「おりざの食卓」では、和食を中心とした「一汁三菜」を基本にメニュー作りをしています。まずは日本人の主食である「お米」をしっかり頂きます。そして季節の野菜を取り入れたおかず、日本は四季がはっきりしており、季節ごとに収穫される野菜にはそこで暮らす私たちの体にとって必要な成分が沢山含まれています。

 

「身土不二」という言葉があるように、その土地で採れる食べものと人間の体は切り離して考えることはできません。例えば、夏野菜に代表されるトマト、きゅうり、なすなどは体を冷やす成分が多く含まれています。これは夏の暑さから身を守るためであり、冬は体を温める冬野菜をしっかり頂くことで冬の寒さから身を守ります。今は季節を問わず一年中色とりどりの野菜が売られていますが、この季節を無視してしまったら体調は崩れてしまいます。

 

また、「一物全体食」も心がけており、根っこも皮も大切に調理して頂きます。食べ物の命を最後まで感謝して頂く、それが「いただきます」「ごちそうさま」の挨拶にも繋がっていくことを子供達に肌を通して感じてもらいたいと願っています。「おりざの食卓」では頻繁に「おやき」が登場します。最後に残った食材があったらみじん切りにして、小麦粉とまぜて焼きます。材料によって違う味になるため食卓では毎回「本日のおやき」の品評会が始まります。

 

更に大切にしていることとして、「食べ方」があります。何を食べるかも大切ですが、どう食べるかも大切です。誰と食べるか、どこで食べるかです。一人で食べる環境にいらっしゃる方がいたら是非一緒に食卓を囲みたいと思っています。そこには素晴らしい効果が生まれると確信しています。世代間の交流によってお互いを理解することができるようになり、食文化の伝承など暮らしを伝えていくことも出来ます。それは子供達の豊かな成長に繋がるでしょう。心に帰る故郷がある大人に育って欲しいと願っています。